ここではカスタムペイントに使われる塗料の一歩踏み込んだ話しのページでございまっす!
カスタム系に良く使われる色は特殊な色が多く、
派手さ、深み、高級感などそれぞれの色の一つ一つが実に魅力ある
物ばかりでバリエーションの多さもさることながら、ペインターとしても
技術力を必要とするのもカスタム系の塗料です。

通常一般的に使われているソリッドやメタリックと違い、いろいろな組み合わせで
素晴らしいカラーリングにする為に複雑な組み合わせになる程、塗料の相性や
色合いの『ニジミ、吸い込み、チジレ、クラック』など克服する必要があり
ペインターにとっても大変世話が焼けますが出来あがった時は感動ひとしおです!

様々なカラーリングアイデアは『失敗』を有効利用して生まれてくる物です。
正に失敗は成功の元です!!

カスタム系塗料のはなし


























キャンディカラー(カラークリアー)は通常のクリアーにカラートナー(発色剤)や染料を添加する事により半透明な仕上げが出来、透明感が強い特性から、シルバーメタリックやゴールドメタリックなど様々なベースカラーにオーバーコートする事により、無限大の合成色を生み出し独特の透明感を持った仕上げになる。基本はアンダーカラー→カラークリアー→クリアーの3段階構造。応用すれば段階構造に決まりは無し。
ちなみにキャンディーアップルはりんご飴そのものからきた。
 カラーメッキもキャンディーをオーバーコートで仕上げます。
メッキ→カラークリアー仕上げ
 キャンディカラーは半透明がゆえに通常の塗料(顔料を使った着色塗料)に対し耐候性が落ちてしまうのが欠点である。それを少しでも克服する為に若干の着色塗料を混ぜる(ニゴリ)ケースもある。
 メタルフレイク社のキャンディーアップル、ハウスオブカラーが有名。日本でもイサムペイントのハイアートに3色あった?

フレーク(ラメ)は通常メタリックアルミより特別粒子が粗いものでアルミやポリエステルに着色またはコーティングされている物がほとんどでクリアーに混ぜて塗装していたが現在ではクリアーを先に塗り乾かないうちに専用ガンを使いドライコートで張り付ける技法が主流になりつつある。
基本は
アンダーカラー→フレイク→クリアーの3段階構造応用すれば段階構造に決まりは無し。
粒子の大きい独特なキラメキ感が得られる。板状になっておりフレークが塗装面で寝るように工夫されている。四角や六角形など大きさも様々で透明なポリエステルにチタンコートする事によりパール系のラメやフォログラムコートされたレインボーラメなどある。これもべースカラーの組み合わせで様々な効果が出ます。
 メタルフレイク社が有名。日本ではアストロフレーク

@余談@
ウチの近所の塗料屋さんでは必ず、ゴールドラメは在庫してます。その訳は霊柩車を作っている板金屋さんが結構あって、そこで大量に使われてます(あの世界にも流行があってメッキにする事もあるようですが・・・)。そして高崎には葬儀屋さんが集中している所があり、毎日のようにアメ車のセダンをトラックに改造し、荷台に金閣寺を乗せた究極の日本のカスタムカーが走ってます。ゴールドラメを使い竜が屋根の上で踊っているようなフュードロクーペが・・(お宮は減りましたね)
最近では日本車をリムジンタイプに車体を延長し、ソフトトップタイプが増えました。
 

キャンディーカラー

フレーク

アンダーカラーには特に決まりが無く、どんな色合いにするかで決める。

キャンディは様々な組み合わせ、アイデア次第で無限大の合成色をソリッドやメタリックでは出来ない透明感、奥深さを作り出す事が出来る。

フレイクもキャンディをオーバーラップさせたり、塗装すると出来てしまうフレイクの隙間からフレイクと違う色をアンダーカラーでわざと合成色を作り出して効果的に見せる事もある。


蛍光色は紫外線を吸収し放出する特殊な鉱物顔料を使った着色塗料で目立ち度でいえばダントツです。基本はホワイト→蛍光着色塗料→クリアーの3段階構造。色の彩度は抜群!
しかし、耐候性はあまり良くなく通常日光にさらされている場所での保管は効果が長持ちしません。保管状況だけ注意すれば10年以上はもちます。ちなみにウチの事務所に展示してあるヘルメットは10年たっても何ら変わる事はありません。
 日本ではシンロイヒ、2液型はVトップファッションカラー。使いやすいのはハウスオブカラー。


夜光塗料には自ら光を放つ「自発光性」と、電燈の光などを蓄積し暗闇で光る「蓄光性」のものがあります。蛍光と夜光の中間タイプの発光塗料があります。基本はホワイト→夜光塗料→クリアーの3段階構造あまりハッキリした色ではない。耐候性は良くない為あまりボディーには使いませんが半透明なパステルカラーを上手く利用した例で黄色のボディーに夜光でフレアーのペイントをする事により暗くなるとフレアーが浮かび上がるような面白い使い方があります。 どうに演出するかアイデア次第。
 粉末タイプが使いやすい。

最近ではこのタイプに代わり無機ELタイプの電気で発光するタイプも登場しています。

蛍光色

夜光塗料

クリアーとホワイトは標準的な使い方であり、クリアーはカラークリアー、
ホワイトは淡彩色やパールホワイトの組み合わせでも良い。

蛍光、夜光どちらも隠ぺい力が低く発色を良くする為、必ずホワイトや淡彩色にオーバーコートする必要がある。蛍光に限り耐候性を上げる為、彩度はやや落ちるが通常の着色塗料とニゴリで使うのも一つの手である。

今回はこれまで・・・

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