少し時間が掛かります、写真4枚です。

 NSXのフルキットを施工した時の作業を紹介します。

左の写真は現状のバンパーに被せるタイプの、リアスカートです。

オーナーは、立て付けがいまいち、石跳ねによって色が剥れ、

下地の白が見えるのが大変気になっていたようです。

おまけに、色が違うと漏らしてました。

どこかのショップで格安で塗装取り付けをして頂いたそうです。

安かろ、悪かろの典型です。

 普通、塗装を始める前に立て付けを見る為に、仮付けをします。

位置確認をして、削る、作り足すをあらかじめしておく必要があります。

このリアスカートは、仮付けをせず塗装をしてから付けたと思われます。その証拠に大変難儀した後がみられました。

それに石跳ねによって色が剥れ、下地面には足付けの形跡が全く有りませんでした。

密着材等で下地作りを省いたと思われます。

その証拠にエアーガンのエアー圧力で気持ち良く塗料がはがれてしまいました。

これでは高圧洗車機でも同様の現象が起こるでしょう。

 色が違うのは、アンダーカラーを入れずに下地の白が透けて見えた為と、調色不充分ために起きたのでしょう。

NSXに塗られている、フォーミュラーレッド(R-77)は大変隠ぺい性の低い原色を使っているため、

幾度塗る回数を重ねても下地が透ける現象が起きてしまいます。

そのためにアンダーカラーを入れて下地を安定させる必要があります。発色や冴えも格段に良くなります。

 レッド系、特に冴えた色はメタリック並に手間の掛かるものです。

単にソリッドといった考えは間違いです。

写真のリアスカートはこの後仮付けし、

立て付け隙間調節してから足付け研磨、

ハイソリッドタイプのウレタンサフェーサーで下地の仕上げをしました。

 左の写真は、フロントスポイラーの仮付け状態です。

わりとすんなり付き、加工も少量で済みました。

サイドステップはドアとの隙間に大変苦労をさせられました。

 

パーツの下地作業は全ての立て付け作業を終えFRPの歪みによるナミ(凸凹)も取り除きウレタンサフェーサーで仕上げて有ります。

全ての仕上げ塗装作業は、仮付け作業により確認済みなので取り付けもスムーズにおこなえました。

もちろんアンダーカラー、現車と忠実に調色されたカラーベース、そして新車同様クリアー仕上げをしてます。

こんなふうに、手を掛けてやれば後付けに見えないから不思議です。

オーナーも大満足のようすでした。


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